現在アメリカに住んでいるので、『マイケル』の映画を近所の映画館でIMAXで観てきました。
感想を要約すると、こんな感じです!
- ファンは観ていてストレスが溜まる
- This Is Itのような、心震える瞬間は、無かった
- ジャファー・ジャクソンのキャスティング、合ってた?
- 2度は観なくていいかな
- アメリカでのマイケル愛を感じられて、よかった
- 高音質で、マイケルのライブ音源を聞けてよかった
- ファン以外が観たら、どういう感想を抱くのか気になる
しかし、結論
マイケルのライブ音源を爆音かつ高音質で聞ける機会は貴重なので、IMAXで観てよかった
では、アメリカの映画館での「マイケル」観劇体験記を、時系列で紹介したいと思います!
感想だけ読みたいひとは、感想のところまで目次をクリックしてスキップしてください♡
あと、マイケルは実在する人物なので「ネタばれ」などはないとは思いますが、前情報なしで純粋に観たい人は、読むのを控えてください!
『マイケル』映画をアメリカで予約する

ここ5年くらい映画館で映画観ていなかったので、マイケルの映画を検索したとき、「4D」「IMAX」「SCREENX」「通常」と4種類出てきて戸惑いました。
私がよく映画を観ていたときには、3Dが最新だったのです。
調べてみると、
- 「4D」は、水や煙、座席の振動などが要所要所にあり、アトラクション感を楽しみたい人向け。追加料金。
- 「IMAX」は、大画面と高品質な音響で、極上の映画体験がしたい人向け。追加料金。
- 「SCREENX」は、左右にスクリーンが広がる瞬間がところどころあり、没入感を楽しみたい人向け。追加料金。
- 「通常」は、最もリーズナブルな値段で映画を楽しみたい人向け。
私は、4DとIMAXの二択で、どっちで観るかを決めるのに少し時間がかかりました。

もしマイケルが生きてたら、4D絶対好きだよね…

でも、自伝映画で座席とか揺れる必要あるかな…音響優先のがいいかな…
しかし、迷っているうちに、4Dは上映終了になってしまったので、IMAXで観ることにしました。
映画『マイケル』アメリカでの当日観劇レポ
いざ、参戦。
前日に予約をすると、まだ10席弱しか埋まっておらず、真ん中のあたりに座席を取ることができました。
私が気になっていたのは、客層。

アメリカでは、どんな人たちがマイケルの映画を観に来るのかな…

マイケルと同世代のファンなのか、若い人も意外と多いのか…
会場に着いてみると、まずマイケルのTシャツを着た黒人のおばちゃん二人組に遭遇。
ポップコーン売り場に並んでいました。
シアター内に入ると、開始時間の2分前なのに、会場内はガラガラ。ほぼ人がいません。
直前にサイトを確認したら、7割がた予約で埋まっていて、自分の右隣にも人が来ることになっていましたが、着いたときにはまだほぼ誰もいませんでした。
座席は、ふわふわのリクライニングシートで、プレミアム感がすごい。
首や腰が痛くなる心配はなさそう(実際に映画が終わった後、身体はどこも痛くなく、伸びがしたい感じもありませんでした)。

課金したかいがあったね
30分くらい宣伝やら予告編やらが流れている間、次々と人が入ってきました。
なるほど、宣伝が長いので、開始時刻ぴったりに来る人はいないんですね。
客層は、マイケルと同世代かそれより少し若いくらいの女性が多いイメージ。
それから、親子連れもぱらぱら。わたしくらいの30代前後は少ないイメージでした。
そして、マイケルのTシャツを着ている人がとても多かったので、やはりファンが多いのかな、と思いました。

かくいう私も、数年前にGUでゲットしたマイケルのTシャツで参戦
私の右には、お父さんと小学校低学年くらいの娘さん2人が座りました。左は、空席。
まず、アメリカの映画館で思ったのが、「ポップコーンでかい」です。
みんな、炊飯器のおかまの1.5倍くらいのおおきさのポップコーンと、XXXXLみたいなサイズの飲み物を持って入ってきます。

飲み物や食べ物を持っていない人は、私くらいだったよ
映画が始まると、私の右隣りに座ったお父さんが、「M&M食べる?」と聞いてきました。

アメリカでは、映画中にわりと喋ったり食べたりうるさい、と聞いていたので驚かなかったよ
ぶっちゃけのどが乾いていて、チョコレートという気分ではありませんでしたが、断るのも感じが悪いので、ありがとうと言って受け取りました。
それからというもの、30分おきくらいに、お父さんがM&Mやら、なぞのチューイングキャンディやらを渡してくれ、優しいけど、映画に集中させて~という気もしなくもなかったです。

お父さんと娘さんは、隣で色々と食べたり飲んだり楽しそうにしていたので、私が何も食べず飲まずで一人で座っていたのが、寂しそうに見えたのかな?

お父さんなりの優しさだったのだよ
映画の最中では、ところどころ会場内で大笑いがおきたり、突っ込みを入れたり。

みんなでお茶の間に集まって観ているみたいだったね
ちなみに、映画を観終わったあとに、隣のお父さんに感想を聞かれ、気を悪くすると悪いと思って「It was good.(ま、よかったんじゃないかな)」と答えたら、「眠くなかった?」とあまり感心した様子ではありませんでした。
それから、お父さんと娘さん2人ともマイケルファンだと明かされました。

ファンだと知っていたらもう少しきちんと感想を言えばよかったな…
後悔しながらも、隣に座れてよかったよ、と言われ、握手をして解散しました。
『マイケル』映画の感想・レビュー
まず、映画を観終わって思ったことは、「え、これだけ?」です。
けっこう重要なエピソードも、抜けまくっている。

マイケルの半生を描いた分厚い本があったとして、その目次を読んで、終わった感じ

2時間強でマイケルの半生を描こうというのはそもそも無理があったのかもね
ファンが知らないエピソードは、皆無といっていいでしょう。というより、エピソードが足りないし、マイケル像はしっかりと描かれていません。
映画は「父親や家族からのマイケルの独立」をテーマにしていたと思うのですが、それ以外の要素はほぼ皆無。
あとは、「動物好き」「映画好き」「ピーターパン好き」「慈悲深い」といったような、子供のような純粋さを強調するようなシーンが多く、
もっと、「練習熱心」「野心家」「孤独」「挫折」などといった、彼のビジネスマンとしての誇りや葛藤、才能だけでない努力家な面をみたかった。

そもそも、挫折のないサクセスストーリーって、面白くないよね
ただ、夢見心地な青年が、才能とインスピレーションだけですごい曲を作り、ダンスがうまくて有名になっちゃった、みたいな感じがする。
もちろん、「幼少期の悲しみやチャイルドスターの試練」みたいな描写はあるんですが、それも全て「ピーターパン好き」「動物好き」「心優しい孤独な青年」の文脈につながる描きかたがされていて、彼の原動力とは無関係な感じになっている。
映画を観ながら、
「ちゃうねんで~、マイケルは『Off The Wall』でものすごい挫折と屈辱を味わって、それがあったから『Thriller』があったんやでー」
とか、
「待って、このパフォーマンスに命かけて、めっちゃ練習したし、カメラワークまで指定してたの、全カットかいな」
とか、
「こんなすんなり行かなかったやんか~、なんか簡単そうに見えはるわ~」
などと、ずっと突っ込みたくなってました。
マイケルのそれぞれの作品に関する「点」を見せられている感じ。
それを、マイケルをあまり知らない人が観て「線」で結んでほしくないな、と思ってしまいました。
線で結んでしまうと、「マイケルって、優しくて、純粋な、ハニカミ王子なんだなあ。そしてたまたま、才能に恵まれて、あれよあれよという間に有名になっちゃったんだ」みたいに誤解されてしまうかも。
黒人ならではの苦悩とか、ものすごい練習量、音楽に対する真摯な態度や完璧な音楽の追求など、そのへんが描かれていなかった。

会場が爆笑してたシーンもいくつかあって、アメリカの映画って笑えること(ユーモア)が大事なんだなあ、と思ったよ

日本の映画よりも、笑いを大事にしている雰囲気感じたよ。みんなでわいわい観ることを前提としているからね。

ユーモアのために、カットせざるをえないシーンもあったんだろうな
甥ジャファー・ジャクソンの演技
それから、映画の主演のジャファー・ジャクソンは、マイケルのお兄さんであるジャーメイン・ジャクソンの息子、つまりマイケルの甥であり、歌手なので、だいぶ期待していたし、キャストが決まった時、嬉しくて楽しみにしていたんです。
でも、映画を観たら「キャスティング失敗だったのかも」と思いました。
良かったのは、「雰囲気が似ている」という点だけだったのです。

もちろん、声はめちゃ似ているし、ふとした瞬間に、「めっちゃ似てる!!」と思う瞬間はあったよ
でも、演技経験もダンス経験もあまりない彼は、マイケルのマネに終始していた気がします。
ニコニコ喋っているだけで、マイケルの人間としての「深み」や「優しい声の裏に隠れた芯や孤独、悲しさ」みたいなものが感じられない。

きっと、俳優さんが演じていれば、プロットに書かれていないそのへんの機微をしっかり汲み取って、表現できていたのではないかと、少しもったいなく思ったよ
ジャファー・ジャクソンが、あまりに天真爛漫に振れた一辺倒な演技だったので、より、先ほど述べたような「お気楽で純粋なマイケル像」ばかりが際立ってしまっていた気がします。
そして、ダンスについて。
マイケルのダンスを完全に再現できる人なんていないのだから、ここはあまり厳しく言ってはならないのかもしれません。
でも、この映画に関しては、ライブやミュージックビデオのパフォーマンスのシーンが映画の大半を占めるので、ダンサーではない歌手のジャファー・ジャクソンが数年トレーニングしたクオリティのダンスを見せられても、滑稽なだけでした。
コレジャナイ感。

マイケルのMVを何度も観ているだけに、ダンスのシーンになるたびにストレスが溜まってしまったよ

何見せられているんだろう…と、現実に引き戻されるというか。。。
だったら、プロの俳優か、プロのダンサーを主演にした方がよかったんじゃないかな、と思ってしまいました。
演技もダンスも中途半端。
歌はマイケルの本物のレコーディングを使っているのだから、声が似ている必要も、歌がうまい必要もないのです。
まとめ
まとめると、ストーリーも演技も、全体的に薄っぺらい感じのする映画でした。
ただ、映画館でマイケルのライブ音源を爆音で聴くことができるのはなかなかない機会ですので、そこにお金を払う価値はあるのかな、と思います。
最初に音源が流れて来たときに、イヤホンや家のYoutubeで聴く音源とは全く異なる音楽体験に、「あ、元はとったな」と思ったくらいです。
映画が終わった後、夫に上記のような感想を述べたところ、
「それはあなたがファンだから、目線が厳しいんじゃない? マイケルのようなダンスができる人なんて、誰もいないもん」
と言われました。
夫は子供を見てくれていたので、映画は観ていませんが、まあ確かに、と思う一方で、それだけではないのでは?と思ってしまうのも正直なところで。
例えば、映画『ボヘミアン・ラプソディ』のフレディ役のラミ・マレックは本格派の俳優で、この映画でアカデミー賞主演男優賞を受賞していますよね。
『ボヘミアン・ラプソディ』のキャストは、歌手やパフォーマーではなく、俳優が演じており、フレディの複雑な人物像を細やかな演技で表現し、フレディファンでなくとも、作品として見ごたえがあるものに仕上がっていたと思います。
一方マイケルは、いわば演技に関しては一般人が演じているのです。
マイケルに似ていない、というだけでなく、ずっと一辺倒な演技で、ダンスもうまくないし、作品に没入できずに終わってしまいました。

クオリティが低いというか…
これは、私がマイケルファンだから目が厳しくなっているのか?
だから、マイケルファンでない人の感想もぜひ聞いてみたいところです。
長いのに、最後までお読みいただきありがとうございました!




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