マイケル・ジャクソンが1997年9月に応じた、アメリカのジャーナリスト兼キャスターであるバーバラ・ウォルターズの単独インタビュー全文を和訳及び解説しています。
(実際の映像は、権利の関係で掲載できないので、YouTubeなどで検索して見てください!)
マイケルはところどころで涙を浮かべ、声を詰まらせながらダイアナ妃との思い出を話しています。
また、パパラッチに追いかけられ続けた人生の裏側、まだ幼い子育てのエピソードなどを語っており、スターの人生を覗き見できるような内容になっています。
パパラッチの話をしている時と、子供の話をしているときで顔が全く違うね
ダイアナ妃との出会い
MJ: I met her first at a concert in London. She was very kind, very loving, very sweet. MJ:僕はダイアナ妃に最初に会ったのは、ロンドンのコンサートででした。彼女はとても思いやりがあり、とても愛に溢れていて、とても優しかったです。 BW: What did you two talk about? BW:2人でどのような話をしたのですか? MJ: I wrote a song called Dirty Diana. It was not about Lady Diana. It was about a certain kind of girls that hang around concerts or clubs … you know … they call them groupies. MJ:僕は「ダーティ・ダイアナ」という曲を書いたんです。ダイアナ妃について書いたわけではありません。この曲はコンサートやクラブで出待ちをしているような女の子達…つまり、グルーピーと呼ばれるような人々について書いた曲なんです。 BW: Groupies BW:グルーピーですね。 MJ: I’ve lived with that all my life. These girls, they do everything with the band, you know, everything you could imagine. So I wrote a song called ‘Dirty Diana’. But I took it out of the show in honor of her royal highness. She took me away and she said, “Are you gonna do Dirty Diana?” So, I said, “No, I took it out of the show because of you.” She said, “No! I want you to do it … do it … do the song.” MJ:僕はグルーピーと共に生きてきました。そういう女の子達は、バンドのためにはなんでもするんです。想像しうる限り全てのことを。それで、僕は「ダーティ・ダイアナ」という曲を書きました。しかし、ダイアナ妃に敬意を表して、コンサートの曲目リストから外したんです。彼女は僕を呼び寄せて「『ダーティ・ダイアナ』をやるの?」って聞いてきました。なので僕は「いいえ、あなたがいらっしゃるので、外しました」と言うと、彼女は「ダメよ!ぜひやってほしいの…歌って…その歌を歌って」って言ったんです。 BW: So, she had a sense of humor with you. BW:ダイアナ妃はあなたのユーモアがわかる人だったんですね。 MJ: Yeah, of course. And she told me she was honored to meet me and I said, “It’s an honor to meet you.” MJ:はい、もちろんです。彼女は僕に、会えて光栄だと言ったので、僕も「お会いできて光栄です」と言いました。
groupie:芸能人やミュージシャンに熱狂的につきまとう人(主に女の子)
in honor of〜:〜に敬意を表して
ダイアナ妃に敬意を表して、コンサートの曲目リストから外した
「Dirty Diana」は直訳すると「汚い(淫らな、下品な)ダイアナ」という意味になるので、そのようなタイトルの曲をダイアナ妃の前で歌うのは、不遜だと考えたということになります。
初っ端からすごいエピソードだな
確かにダイアナ妃の前で演奏するのは憚られるタイトルだね
ダイアナ妃の心の広さとマイケルへの気遣いが感じられるエピソードだね
マイケルがダイアナ妃の死を知ったとき「次は自分な気がする」
BW: How did you hear of her death? BW:彼女の死をどのように知りましたか? MJ: Um … I woke up and my doctor gave me the news. And I fell back down in grief and I started to cry. The pain … I felt inner pain … in my stomach, and in my chest. So, I said, “I can’t … I cannot handle this … it’s too much” … just the message … and the fact that I knew her personally. Then on top of that one, I said, “There’s another one … real soon … I feel it coming. There’s another one … it’s another one coming and I pray it’s not me. Please don’t let it be me, then Mother Theresa came…” MJ:ええと…朝目が覚めたら、僕の医師が知らせてくれました。僕は悲しみで倒れ込んで、それから泣きました。痛くて…内側から痛みを感じて…お腹の中とそれから胸の中にも。そして僕は「どうにも…どうにも受け入れられない…こんなの耐えられない」と言いました。…その知らせが、…あと僕が彼女を個人的に知っているという事実が耐えられませんでした。それに加えて、僕は「他にも死んでしまう…もうすぐに…迫っていると感じるんだ。もう一人…もう一人死んでしまう。どうか僕でありませんように、どうか僕を殺さないでください、と祈りました。そうしたら、マザー・テレサが亡くなりました。
grief:深い悲しみ、悲嘆
on top of that one:それに加えて、さらにその上
第六感のようなものが働いたんだね
スターの人生は、普通の人が得られない感動と悲哀を両方背負っていくんだね
タブロイドから隠れて逃げる人生
BW: Are you psychic … is that what you’re saying? BW:あなたは超能力者…という意味ですか? MJ: I don’t want to say that, but I’ve done it before. MJ:そのようには言いたくないですが、以前もこのようなことがありました。 BW: And you thought it might be you? NW:そして、それが自分だと思った? MJ: Yes. I’ve been living that kind of life all my life. The tabloid press, that kind of press. Not the press, the tabloids, the paparazzi, that type. I’ve been running for my life like that, hiding, getting away. You can’t go that way cause they’re over there. Well let’s go this way and pretend we’re going that way, and we’ll go that way. Somebody should say, “Hold on! Stop! This person deserves their privacy. You are not allowed to go there!“ I go around the world dealing with running and hiding. You can’t … I can’t take a walk in the park. I can’t go to the store … you can’t … I have to hide in the room. You feel like you’re in prison. MJ:はい。僕もずっとダイアナ妃と同じような種類の人生を生きてきました。タブロイド紙のような種類のメディアや、記者全般のことではなく、タブロイドの記者やパパラッチなど、そのようなタイプのものに囲まれて。僕もダイアナ妃のように、命からがら隠れて、逃れて、という人生です。「そこに彼らがいるから、その道は行けないよ、じゃあこの道を行くけれど、あの道を行くように見せかけて、実際にはその道を行きましょう」って感じで。誰かが「ちょっと!やめてあげな!この人にもプライバシーがあるんだ。そっちには行くな!」なんて言ってくれればいいんですけど。僕は走ったり隠れたりしながら世界中を回っているんです。僕は公園を散歩できません。お店にも行けません。部屋で隠れていないといけないんです。牢屋に入れられているような感じですよ。
tabloid:タブロイド
センセーショナルな記事やゴシップ記事などを主に取り扱う大衆向けの新聞・雑誌
外に出たら追われるなんて、悪いことした人みたいな気持ちになるね
放っておいて欲しいって思うよね
マイケルが1番迷惑だったゴシップ記者達の行為
BW: What’s been the most intrusive thing? What’s the worst? BW:1番迷惑だと感じたのは何ですか? 最悪だったのは? MJ: They always have been … they go as far as to hide things into places. They’ll slide a machine up under the toilet, and you go, “Oh, my God!” They’ve done that. MJ:彼らはいつだって最悪ですよ。物を仕掛けておいたりするんです。トイレの下の隙間から機械を入れたり。それを見つけた時は「嘘だろ…!」って。彼らはそういうことするんです。 BW: When you came into this hotel, you had to come in … or you felt you had to come in … through the kitchen. BW:あなたがこのホテルに入るとき、厨房から入らなくてはならなかったか、そうしないといけないように感じたんですか。 MJ: I’ve been doing it for years. In many lobbies, I have never seen the front door. Never. MJ:僕は何年もこのようにしています。たくさんのロビーがありましたが、一度も正面玄関を見たことがないです。一度も。
hide things into places:物をいろいろな場所に隠しておく
盗聴器や盗撮機の類の機械を、庭やトイレなど様々な場所に仕込まれることを言っています。詳しく言っていないのでわかりませんが、嫌がらせとしてフェイクの爆弾のようなものの可能性もあります。
intrusive:迷惑な、立ち入った
盗聴、盗撮って犯罪やん
有名人ならそれが許される的な風潮あるのは不思議だよね
パパラッチに追われているときの様子
BW: Did you ever try to outrace the paparazzi? BW:パパラッチを追い抜こうと思ったことか? MJ: To outrace them? MJ:パパラッチを追い抜く? BW: Yes BW:はい。 MJ: They follow you. They chase us on their scooters [makes another sound effect like a racing engine – vrrrum, vrrrum]. MJ:彼らは後ろから追ってくるんです。彼らはスクーターに乗って追いかけてきます。(ブルン、ブルンというエンジン音の真似をする) BW: Cutting in front of you? BW:前に現れて行く手を阻む? MJ: Yes. And I have to say to the driver … I say, “Slow down.” I jump in and I say, “you’re gonna kill us.” I say, “Slow down.” I’ve done that many times. “You’re gonna kill us.” So, he jumps out of the car and yells at these people. MJ:はい。だから運転手に「速度を落として」って言うんです。僕は運転席に乗り出して「死んじゃうよ、速度を落として」って。何度もこういうことがありました。「死んじゃうよ!」って言うと彼は車から飛び降りてパパラッチに怒鳴りつけます。
outrace:競争で勝つ、追い越す
リアル版カーチェイスだね
乗っている方はたまったもんじゃないね
宣伝のためにあえて注目を浴びようとしている?
BW: You know, there is that argument that you rely on publicity to sell your albums … for your concerts … that you want it. BW:でも、アルバムやコンサートの売り上げのためには、世間の注目を集めることは重要だし、あなた自身、注目が欲しいと思っているという議論があります。 MJ: When I approve of something, yes. MJ:僕が許可を出しているものに関しては、イエスです。 BW: But you can’t always control the press. You can’t approve of everything. You can’t invite them in again and again and then, at a certain point, close them out. BW:でも、必ずしもマスコミをコントロールすることはできませんよね。全てに許可を出すことはできないです。何度も何度も彼らを招くことはできないので、ある時点で締め出すしかなくなる。 MJ: Yes, you can. MJ:できますよ。 BW: Well, how do you do that? What is that line? BW:じゃあ、どうやるんですか? その線引きは? MJ: By doing that. This is their time for this … and this you should not do. You should not say, “he’s an animal.” You should not say, “he’s Jacko.” I’m not a “Jacko.” I’m Jackson. MJ:ただするんです。これに関しては、ご自由にどうぞ…これはやめてくださいって。「彼は動物だ」「彼はジャッコだ」って言うべきではありません。僕はジャッコじゃない。僕はジャクソンです。
publicity:広報、宣伝、世間の注目、関心
Jacko:ジャッコ
イギリスのタブロイド紙が使い始めたマイケルを侮辱するニックネーム「Wacko Jacko」のこと。Wackoは侮蔑的に「変な人、狂った人」という意味で、「Jacko」は「Wacko」と「Jackson」を語呂がいいように合わせたもの。
人を侮蔑して面白がるのは、普通にしてはいけないはずだよね
有名人の人権は、最近になってやっと見直されているよね
ワッコ・ジャッコ(変人ジャクソンくん)と呼ばれることについて
BW: How do you feel when they call you … BW:例のあの名前で呼ばれるのはどのような気持ちですか? MJ: Yeah … Wacko Jacko … where’d that come from? Some English tabloid. I have a heart and I have feelings. I feel that when you do that to me. It’s not nice. Don’t do it. I’m not a “wacko.” MJ:ああ、ワッコ・ジャッコ(変人ジャクソンくん)ですね…。誰が始めたんだっけな? イギリスのタブロイド紙だったかな。僕も心があり、感情があります。そう呼ばれると、傷付きます。優しくないです。やめてください。僕は「変人」ではない。 BW: There are those who would say that you add to the attention. BW:あなた自身が注目を浴びるために加担していると言う人もいますが。 MJ: No, I don’t. MJ:そんなことはしていません。
炎上商法みたいなのも疑われていたんだね
目立つ人は後ろ指さされるのは悲しい世の常だね
ネバーランドを作った理由
BW: Well, the masks … the mysterious behavior. BW:じゃあ、マスクや不思議な行動は? MJ: There’s … no, there’s no mysterious behavior. There’s a time … when I give a concert … I like to have as many people who want to come can come and enjoy the show. And there’s a time when you’d like to be in private, when you put on your pajamas and go to sleep, cut out the light and you lay down … that’s your private space. You go in the park. I can’t go in the park, so, I create my own park at Neverland … my own water space … my movie theater … my theme park … that’s all for me to enjoy. MJ:そんな、不思議な行動なんて1つもないです。コンサートをするときには、来たいと思ってくれているなるべく多くの人が来てくれて、コンサートを楽しんでもらいたいと思います。時には、ひっそりとしていたいときもあります。パジャマを着て眠りに行くとき、電気を切って横になっているようなときです。このようなときが、プライベートな領域です。あなたは公園に行けますが、僕は行けません。なので、僕は自分のためだけの公園をネバーランドに作りました。自分の噴水、自分の映画館、自分の遊園地…全ては自分で楽しむためです。
マスコミはいつだって優しくはいられない?
BW: I don’t want this to sound insulting. I’m just gonna be straight with you. But You are somewhat eccentric to say the least. The way you dress .. The way you look … it invites attention. The whole appearance as you grew up was … larger than life … more extreme. You don’t think that calls the paparazzi to you? BW:率直に言いたいだけで、侮辱しているように聞こえてほしくないんですが、あなたは控えめに言って「風変わり」ですよね。服装や見た目など、目を引きます。あなたが大人になるにつれ、見た目が大げさに、奇抜になっています。それがパパラッチを引きつけていると思いませんか? MJ: No … no … maybe I like to live that way … I like to dress that way. I don’t want the paparazzi, really. But, if they come, be kind, write the right, kind thing to write. MJ:いいえ…多分僕はこのように生きるのが好きなだけです。このような服装が好きなんです。パパラッチは要りません。でも、彼らがもし来るなら、優しくいるべきです。正しくて、優しいことを書くべきです。 BW: Michael, is it the journalist’s role … or the press’s role … to be kind? BW:マイケル、「優しくいること」がジャーナリストやマスコミの役割なんでしょうか? MJ: To be kind? MJ:優しくいることが? BW: Because the press also sometimes has to look into things … be tough. It can’t always be kind. BW:だって、マスコミは物事の内部まで観察して、ときには強くならなくてはなりません。いつでも優しくはいられません。 MJ: What you saw … what happened to Lady Diana … you tell me. There should be some boundaries … some kinda way. The star needs some space. Give him a chance to relax. He has a heart … he’s human. MJ:ダイアナ妃に起こったことを見てください。あなたもわかっているはずです。境界線のようなものが存在すべきです。スターも空間が必要です。リラックスする機会を与えてください。心があるんです。私たちも人間なんです。
be straight with you:率直になる、素直に言う
eccentric:常軌を逸する、風変わりな、奇抜な、奇妙な
larger than life:大袈裟な
人はみんな優しくあるべき、ってマイケルにとっては当たり前のことなんだろうな
芸能界はきっとそれが通用しないから、マイケルのような優しい人は生きずらいんだろうな
故ダイアナ妃に捧げたコンサートで言った言葉
BW: You cancelled the concert you were about to do when you heard of Diana’s death. BW:ダイアナ妃の死を知った日、あなたはコンサートを中止にしました。 MJ: Yes. MJ:はい。 BW: And when you finally did a concert, you dedicated your concert to her. What did you say? BW:そしてコンサートを再開したとき、そのコンサートをダイアナ妃に捧げましたよね。そのとき、なんと言ったのですか? MJ: In my heart, I was saying, “I love you, Diana. Shine. And shine on forever, because you are the true princess of the people.” And in words, I did not say it … but I said it for three minutes in showing a big picture on all the jumbotron screens … Sony, big huge screens … and her picture was there, shining. And the crowd went bananas … . I played the song “Smile” and “Gone Too Soon”. MJ:心の中で、こう言いました。「ダイアナ妃、愛しています。輝いて、これからも永遠に照らしてください。なぜなら、あなたは人々にとって、真のプリンセスだからです」それから言葉では言っていませんが、3分の間、ソニーの巨大なジャンボトロンのスクリーンの全てに大きく写真を写しました。彼女は写真の中で輝いていました。観客は大興奮でした。僕は「Smile」「Gone Too Soon」という曲を歌いました。 BW: Give us some of the lyrics, if you can. BW:可能なら、少し歌詞を教えてもらえますか? MJ: Shiny and sparkly and splendidly bright … here one day … gone one night … Gone too soon. MJ:光り輝き、素晴らしく明るく、ある日現れて、ある夜に行ってしまった…あまりにもすぐに。
咄嗟に出てくる言葉が詩のようで美しいね
ダイアナ妃への想いが感じられるね
パパラッチに息子の写真を撮られることについて
BW: You have said, “I grew up in a fishbowl. I will not allow that to happen to my son.” Yet, when your son was born, you sold pictures to the National Enquirer and to other European papers, tabloids. Why did you do that? BW:あなたは「僕は金魚鉢の中にいるように、みんなの目に晒される環境で育った。息子にはそのような生活はさせたくない」と言いました。しかし、お子さんが生まれたとき、ナショナル・エンクワイアラー紙や他のヨーロッパ系の新聞やタブロイド紙に写真を売りました。なぜそのようなことをしたんですか? MJ: Why? MJ:なぜかって? BW: Why? BW:はい。 MJ: Because, there was a race. There were some illegal pictures out. Illegally, somebody had taken pictures of a baby … and millions of dollars … said, “here’s Michael’s son.” MJ:なぜなら、競争のようになっていたからです。違法に撮られた写真が出回っていました。違法に、誰かが赤ちゃんの写真を撮って、大金を手に入れたんです。「これがマイケルの息子だよ」って言って。 BW: And it wasn’t, as I recall. BW:そして、確かそれはあなたの子ではなかったんですよね。 MJ: And it wasn’t. So, I took the pictures of the baby. I said, “they’re forcing me to get his picture.” There’s helicopters flying above us … flying over my house … flying over the hospital … um … machines and satellites all over. Even the hospital said, “Michael, we’ve had every kind of celebrity here … but we’ve never had it like this. This is unbelievable.” And, so, I said, “here … take it.” And I gave the money to charity. MJ:はい、だから、僕が赤ちゃんの写真を自分で撮りました。僕は「彼らのせいで、僕が写真を撮らざるを得なくなったんです」と言いました。僕らの上にはヘリコプターが飛び回り、家や病院の上にも、機械や衛星のようなものだらけでした。病院の人も「マイケル、我々はあらゆるセレブの人を迎えましたが、このようなことは初めてです。信じがたい光景です」と言っていました。なので、僕は「どうぞ、使ってください」と言って渡し、得たお金はチャリティに寄付しました。 BW: So, rather than … in a sense, what you are saying is … what you did was to get them off your back. BW:ということは、むしろ…つまりあなたは写真を渡すことで、彼らを追い払おうとしたのですね。 MJ: Yeah, and now they want to do it again, and I don’t want…maybe I don’t want to show him to the world like that. I want him to have some space … where he can go to school. I don’t want him to be called “wacko jacko.” That’s not nice. They call the father that. That isn’t nice … right? MJ:はい…でも今、彼らはまた同じことをしようとしています。僕は嫌なんです、おそらく、そのような形で彼を世界に晒したくないんです。僕は彼に自分の空間を持って欲しいんです。学校に行けるような。僕は彼に「ワッコ・ジャッコ」と呼ばれてほしくないんです。それは優しいことではありません。父親はそのように呼ばれていますが。いいことではないです。そう思いませんか?
fishbowl:金魚鉢
Live on a fishbowlで、プライバシーのない生活を送ることを意味します。金魚鉢のように透明で丸見えの中にいるからです。
自分の写真や自分の子供の写真が勝手に売買されるなんてゾッとするね
ヘリコプターが頭上を飛び回るなんて、本当に休まらないね
マスコミから息子を守るには
BW: You said you don’t want your child to be called « wacko jacko’s son. » How are you going to prevent it … so they don’t do it to him? BW:あなたは自分の子供が「ワッコ・ジャッコの息子」と呼ばれてほしくないと言いました。どのようにして、マスコミがそう呼ばないように阻止するつもりですか? MJ: That’s the thing … that’s the idea. Maybe you should come up with a plan to help me. MJ:そこなんです…それなんですが。何かアイディアを教えて、僕を助けて欲しいです。 BW: You’re his daddy. BW:父親はあなたですよね。 MJ: There you go. They created that. Did they ever think that I would have a child one day … that I have a heart? It’s hurting my heart. Why pass it on to him? MJ:ほら。マスコミが作り上げた環境です。僕だっていつか子供を持つんだって考えたことがなかったのでしょうか…それから僕にも心があるって?僕も心が傷ついています。なぜ息子にも同じ思いをさせるんでしょうか?
come up with:思いつく
マイケル困っているね
自分はしょうがないと思っても、息子は守りたいと思うよね
父親でいることは好き? 子供はもっと欲しい?
BW: Do you like being a father? BW:父親でいることは好きですか? MJ: I love it. MJ:大好きです。 BW: Are you very involved with him? BW:お世話はよくしますか? MJ: Yes. MJ:はい。 BW: Do you want more children? BW:もっと子供が欲しいですか? MJ: Yes. MJ:はい。
マイケル、急に笑顔になったな
本当に、子供が好きなんだろうな
ダンスで息子をあやす
BW: You have been in the spotlight since you were a baby yourself. BW:あなた自身、赤ちゃんの頃からスポットライトの下で生きてきました。 MJ: Yes. MJ:はい。 BW: If your son showed talent … by the way does he show any talent at nine months? BW:もし息子が才能を見せたら…ちなみに、9ヶ月で何かの才能を見せていますか? MJ: Well, I’ll tell you this much … when he’s crying … to keep him from crying, I have to do one thing. MJ:ええと、これは言っておきましよう…彼が泣いているとき、泣き止ませるために、僕がすべきことは一つなんです。 BW: What? BW:なんですか? MJ: I have to stand in front of him … and dance. MJ:彼の前に立って…ダンスを踊るんです。 BW: Really? BW:本当に? MJ: Yes. And he stops crying. His tears turn to laughter … and he’s happy, he smiles. MJ:はい。それで彼は泣き止みます。彼の涙が、笑い声に変わるんです。嬉しそうになって、笑うんです。 BW: And do you do your moonwalk with him? BW:それで、彼にムーンウォークをするんですね? MJ: Yeah … I do all kind of movements. MJ:はい…あらゆるダンスの動きをします。 BW: And then he stops crying? BW:それで泣き止むんですか? MJ: And then he stops crying. MJ:それで泣き止むんです。 BW: You must do a lot of dancing. BW:たくさん踊らなくてはならないのでしょうね。 MJ: I do a lot of dancing, yes. MJ:(笑)はい、たくさん踊っています。
マイケルがダンスをすれば、泣く子も黙るってか
私もマイケルにあやされたかった…
息子がショービジネスに興味を示したら?
BW: Michael, if this little boy says, “Daddy, I want to go on the stage?” After what you’ve been through? BW:マイケル、もしこの小さい坊やが「パパ、ステージに上がりたい」と言ったら? あなたが色々と経験してきたことがあると思いますが? MJ: I would say, “Hold on, now. Hold on. If you do go that way, expect this … expect that … expect this … expect that.” MJ:「ちょっと待って。もしその道を行くなら、こんなことやあんなことがあるよ、これも心しておかないとならないよ」って言うと思います。 BW: You’d lay it all out? BW:全てを話すんですか? MJ: I’d lay it all out. “See you’re gonna get all this and all this… and all this. You ready to do that?” [If he says] “Yeah, I can’t wait.” Then I would say, “Go… and do it better than I did.” MJ:はい、全てを話します。「こんなことがあるし、このカメラや、あのカメラもついてくるよ。その覚悟はあるか?」って。それで彼が「うん、楽しみだよ」って言ったら、僕は「やってみなさい…僕より上手くやるんだよ」って言います。 BW: But know what you’re in for … BW:でも、どんな世界に足を踏み入れるのか知っていなさい…ってことですね。 MJ: Know what you’re in for. MJ:どんな世界に足を踏み入れるのか知っていなさい、ってことです。
マイケルに「僕より上手くやれ」って…壁が大きすぎるよ
もちろん、パパラッチとの付き合い方とかも含めてだろうけど
まとめ
マイケル・ジャクソンの1997年インタビューを全訳してみました。
記者の人が少し意地悪な質問をしても、怒ることなく、逃げることもなく、真摯な回答をするマイケルがさすがだなと、改めてマイケルの魅力を再確認しました。
「マスコミは意地悪で当たり前」「芸能人はプライベートがなくて当たり前」と言う風潮があり、それを知った上でその世界を選択するんだから自業自得だというのも一理あるかもしれませんが、そのような殺伐とした芸能界の中で、諦めることも受け入れることもせず、ガンジーのように優しさを武器に戦うマイケルこそ、強く、タフでBadなのだと感じました。
マイケルが子供のことになると、メロメロな様子で笑顔でたくさん笑って話す姿も印象的でした。
英語を読むと、マイケルのリズム感がわかり、また英語の勉強にもなるのでぜひマイケルの言葉のままである英語も読んでみてください!
最後までお読みいただきありがとうございました!
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